インクジェット印刷はRGBとCMYKどちらで入稿?色ずれを防ぐデータ入稿ガイド
インクジェット印刷はRGBとCMYKどちらで入稿?色ずれを防ぐデータ入稿ガイド
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「色が違う…」そんな失敗を防ぐために
エコバッグやトートバッグにオリジナル印刷を依頼するとき、多くの方が「カラーモードはRGBとCMYKどちらで作成すべきか」と悩まれます。特にフルカラーでデザインを表現したい場合、色の再現性は非常に重要です。
この記事では、フルカラーインクジェット印刷でのデータ入稿に焦点を当て、RGBとCMYKの基本から最適なカラーモードの選び方、実務的なデータ作成のポイント、色ずれを防ぐ方法まで解説します。
「せっかく作ったデザインなのに、印刷したらイメージと違った…」
そんな後悔をしないために、理想のエコバッグ製作を成功させましょう。
RGBとCMYKの基本を理解しよう
エコバッグの印刷データを作成する前に、RGBとCMYKという2つのカラーモードの基本的な違いを理解しましょう。
RGB(光の三原色)とは?特徴と用途

RGB(アールジービー)は、Red(赤)・Green(緑)・Blue(青)の光の三原色を使って色を表現する方式です。
RGBの特徴
✓ 加法混色:色を足していくと明るくなり、全ての光が最大値になると白になります
✓ モニターやスマートフォン画面など、光を発するディスプレイで使用されます
✓ デジタルカメラで撮影した写真データはRGB形式で保存されます
✓ 表現できる色域が広く、鮮やかな色彩表現が可能です
CMYK(色の三原色)とは?特徴と用途

CMYK(シーエムワイケー)は、Cyan(シアン)・Magenta(マゼンタ)・Yellow(イエロー)・Key plate/Black(ブラック)を使って色を表現する方式です。
CMYKの特徴
✓ 減法混色:インクを足していくと暗くなり、全てのインクを最大にすると理論上は黒になります
✓ 印刷物やカラープリンターで使用される標準的な方式です
✓ RGBと比較して表現できる色域が狭く、特に鮮やかな色が出しにくいです
✓ 黒をより深く表現するために、CMYの3色に加えてK(黒)インクが使われています
RGBとCMYKの色域の違いと印刷への影響
RGBはCMYKよりも広い色域を持っています。つまり、RGBで表現できる鮮やかな色の中には、CMYKでは表現できない色があります。特に明るい青や緑、蛍光色のような鮮やかな色はRGBでしか表現できません。
色域の違いによる影響
× RGB→CMYK変換時に色が暗く、くすんだ印象になることがある
× モニターで見た色と印刷結果が異なると感じることがある
× 特に鮮やかな色や蛍光色系は再現性に差が出やすい
エコバッグへの印刷でこの色域の違いを理解しておくことで、デザイン段階から印刷結果をより正確に予測できるようになります。
インクジェット印刷に最適なカラーモードはどっち?
結論から言うと、多くの場合「RGBカラーモード」での入稿が推奨されます。ただし、印刷会社やプリンターの種類によって最適な設定は異なることがあります。
インクジェットプリンターが推奨するカラーモード
エコバッグへの印刷に使用される業務用インクジェットプリンター(エプソン、ブラザー、ローランドなど)は、基本的にRGBカラーモードでのデータ入稿を推奨しています。
これらのプリンターではRGBカラーモードでデータを受け取り、プリンター内部でCMYK(+白)インクへの変換処理を行います。この変換処理は各プリンターに最適化されているため、事前にCMYKに変換するよりも、RGBカラーモードのまま入稿する方が色再現性が高くなることが多いのです。
布地や素材による色再現の違い
エコバッグのインクジェット印刷では、布地の色や素材によって色の見え方が大きく変わります。
布地による色再現への影響
| 布地の種類 | 色再現の特徴 |
| 白地のエコバッグ | ◎ 最も忠実に色を再現できます |
| 生成り(オフホワイト) | △ やや黄色みがかった印象になります |
| カラー生地 | × 下地の色が透けて見え、印刷色が変化します |
| コットン素材 | ○ インクの吸収が良く、やや色が広がりマットな印象に |
| ポリエステル素材 | ◎ 色が鮮やかになる傾向があります |
印刷で色がくすむ原因と対処法
「デザインした色と実際の印刷物の色が異なる」「思ったより色がくすんで見える」といった問題はよく起こります。その原因と対処法を解説します。
RGBからCMYK変換時の色変化について
モニター上で見るRGBの色と、実際に印刷されるCMYKの色には差が生じます。
色変化の具体例
| 元の色(RGB) | 印刷後の色(CMYK) |
| 鮮やかな青色(RGB: 0, 0, 255) | → やや紫がかった暗めの青 |
| 明るい緑色(RGB: 0, 255, 0) | → やや黄色がかった緑 |
| 蛍光色のピンク | → くすんだピンク |
対処法
✓ デザイン段階からCMYKで表現できる色の範囲を意識する
✓ 極端に鮮やかな色や蛍光色の使用を避ける
✓ 特に重要な色については、事前に色校正(実物での確認)を行う
モニター表示と実際の印刷色が違う理由
色の違いが生じる主な要因
- モニターのキャリブレーション:モニターごとに色の表示に差がある
- 光と顔料の違い:モニターは発光する光、印刷は光を吸収する顔料
- 素材の影響:エコバッグの布地の色や質感が印刷色に影響
- 印刷環境:温度・湿度などがインクの発色に影響
改善策
✓ キャリブレーション済みモニターを使用する
✓ 実際の印刷物や色見本を参照して色を決める
✓ 最終的な確認は自然光の下で行う
校正サンプルの重要性
特に色にこだわるデザインや、ブランドカラーを正確に再現したい場合は、本番印刷前に「色校正(実物での確認)」を行うことをおすすめします。
カプセルボックスでは、実際のデザインをプリントした校正サンプルサービスをご用意しています。
【関連記事】オリジナルエコバッグ製作前に確認すべきサンプルのチェックポイント
オリジナルエコバッグの印刷方法と特徴
エコバッグにオリジナルの印刷を施す方法には、主に「インクジェット印刷」「転写印刷」「シルク印刷」があります。それぞれの特徴を理解し、デザインや予算、納期に合った方法を選びましょう。
インクジェット印刷の特徴とメリット

インクジェット印刷は、デジタルデータを元にインクを布地に直接吹き付ける印刷方式です。版を必要としないため、初期コストを抑えられるのが最大の特徴です。
主なメリット
✓ 版代不要で1枚から製作可能
✓ グラデーションや写真など複雑なデザインも再現できる
✓ フルカラー印刷でもリーズナブル
✓ デザイン修正に柔軟に対応
✓ 短納期に対応しやすい
カプセルボックスの淡色インクジェット印刷

カプセルボックスでは、淡色インクジェット印刷を採用しています。
淡色インクジェット印刷とは、紙印刷と同じように白色をプリントせず、生地の色を活かして印刷します。そのため、ナチュラルホワイトや水色などの淡い色のトートバッグに最適です。
(※ ブラックやネイビーなど濃色の生地には、DTF印刷などの転写方式の利用を推奨しています。)
DTF・転写印刷の特徴とメリット

DTF・転写印刷は、専用フィルムにデザインをフルカラーで印刷し、そのシートを熱圧着して布地に転写する方式です。生地の色を問わず使用でき、鮮やかな発色と細部の再現性に優れているのが特徴です。特に濃色生地のバッグやポリエステル素材など、インクジェットでは難しい素材にも安定した仕上がりを実現できます。
主なメリット
✓ 濃色生地でも色が沈まず、鮮やかに再現できる
✓ 写真・グラデーション・細線など繊細なデザインにも対応
✓ インクが生地に染み込まないため、色ブレが少ない
✓ 多素材対応:コットン・ポリエステル・ナイロンなど幅広く転写可能
✓ 量産にも向いており、ロットが増えても品質が安定
シルク印刷の特徴とメリット

シルク印刷は、版(スクリーン)を使ってインクを生地に刷り込む伝統的な印刷方式です。1色ごとに版を作るため、多色印刷にはコストがかかりますが、インクの乗りが良く、シンプルなロゴや文字をくっきりと鮮明に表現できるのが大きな魅力です。特に大量印刷との相性がよく、企業ノベルティやイベント用バッグなどにも多く利用されています。
主なメリット
✓ ロゴ・文字など単色デザインが鮮明にプリントできる
✓ 大量ロットでもコストを抑えやすい
✓ インクの耐久性が高く、擦れに強い仕上がり
✓ 色ムラが少なく、安定した品質で量産可能
✓ 定番方式のため幅広い素材に対応しやすい
【関連記事】エコバッグやトートバッグの印刷に幅広く活用されているシルク印刷とは?
転写印刷・シルク印刷との違い【比較表】
| 印刷方法 | 特徴 | 適したロット数 | 色の再現性 | コスト |
| インクジェット印刷 | 布に直接印刷 | 1枚〜中ロット | ○ 良好(布の影響あり) | ◎ 小ロット最適 |
| DTF・転写印刷 | シートに印刷後に熱転写 | 小〜中ロット | ◎ 非常に良好 | △ やや高め |
| シルク印刷 | 版を使って色ごとに印刷 | 中〜大ロット | ◎ 単色で鮮明 | ◎ 大量生産最適 |
まとめ | 理想の色でエコバッグを仕上げるために
エコバッグやトートバッグのオリジナル印刷で、デザインと印刷結果の色が「思っていたものと違う」と感じてしまう原因の多くは、カラーモードや素材特性への理解不足から生じます。
RGBとCMYKの違い、布地による色の見え方、そしてインクジェット印刷の特性を事前に知っておくことで、色ずれのリスクを大幅に減らし、理想に近い仕上がりを実現できます。
押さえておきたい4つのポイント
1. RGBとCMYKは色の再現方法が異なる
→ RGBの方が色域が広く、インクジェット印刷ではRGB入稿が推奨される場合が多い。
2. 布地の色や素材で印刷の見え方は大きく変わる
→ 白や淡色生地は色が乗りやすく、カラー生地は下地の色の影響を受けやすい。
3. 鮮やかな色・蛍光色はくすみやすい
→ デザイン段階で色域の差を意識し、可能であれば色校正を行うと安心。
4. 印刷方法によって適した用途や仕上がりが異なる
→ 小ロットならインクジェット、色再現性重視なら転写、大量生産ならシルク印刷が最適。
最終的に「理想の色で印刷されたエコバッグを作れるかどうか」は、
カラーモードの選び方・素材の理解・事前確認(校正)の3つで決まります。
満足のいく仕上がりを実現するために、ぜひ今回のポイントを参考にデータ作成を進めてみてください。
エコバッグへのインクジェット印刷ならカプセルボックス
カプセルボックスでは、淡色インクジェット印刷やDTF転写印刷など、デザインと素材に最適な印刷方法をご提案し、色の再現性にもこだわった製作が可能です。
初めての方から企業の大量製作まで、幅広いニーズに対応しています。仕上がりのクオリティはもちろん、スムーズで分かりやすい製作フローを大切にしているため、安心してオリジナルエコバッグ製作を進めていただけます。
カプセルボックスの強み
✓ 小ロットで製作可能:最低10枚から対応可能
✓ 校正サンプルサービス:実物で色を確認できます
✓ 短納期対応:お急ぎの案件もご相談ください
✓ 専門スタッフがサポート:データ作成のご相談も承ります
まずは入稿データガイドをご確認いただき、印刷方法やデータ作成で不安な点があればお気軽にご相談ください。
「色にこだわったエコバッグを作りたい」「ブランドイメージを正確に再現したい」など、どんなご要望にも丁寧に対応いたします。カプセルボックスが、理想のオリジナルバッグ製作を全力でサポートいたします。
まずはお見積り・お問い合わせ下さい。
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データオペレーターが無料サポート
スタッフは全員、Illustrator、Phothopのオペレーター経験がございます。Illustratorをお持ちでない場合や、入稿データ作成が難しい場合は、お持ちのデータをそのままお送り頂ければ、印刷可能かどうかのチェックや変換作業など無料で対応します。また、印刷のサイズ調整やレイアウトなども代行しますので、まずはお持ちのデータをお送り下さい。ゼロからデザインを製作することも可能です。(※ 料金が発生する場合がございます。)できる限り、料金が発生しないようなかたちで入稿データ作成のサポートをさせて頂きます。
納品までの流れ

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ご要望にあわせたお見積りと、データのチェック、完成イメージデータの作成などを行い、料金・印刷データの確定をさせて頂きます。問題なければ、発注となります。

ご注文
実物の校正サンプルを確認することが可能です。お手元で確認する場合は、有料となります。写真での確認は無料です。※ 無料写真確認が対応できないエコバッグもございます。

納品・お届け
約2~3週間で納品いたします。フルカラーバッグの場合は、約2か月頂いております。3~5営業日で発送可能な短納期対応可能なエコバッグもございます。
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