エコバッグにフルカラープリントできる!インクジェット印刷とは?
目次
デザインデータをそのままフルカラーで印刷できるインクジェット印刷
Tシャツやエコバッグ、トートバッグなどの布にプリントする印刷方法のうち、シルク印刷の次に多く利用される印刷方法です。多色印刷、フルカラー印刷したい場合に使用される一般的な印刷方法です。エプソンやブラザー社などからもインクジェットプリンターが販売されています。プリント自体はインクジェットプリンターが行うので安定した仕上がりになります。しかし、インクを定着させる為の前処理剤の散布や高温で乾燥させるプレス機にかける作業などの工程は、一枚一枚丁寧な手作業が必要になります。インクジェット印刷は、印刷する布地の色が薄い色(白、生成り、薄いグレーなど)の淡色生地用印刷と、濃い色のの濃色生地用印刷があり、それぞれで印刷工程が異なります。
薄い色の生地で作ったエコバッグに淡色生地用印刷
下処理なしに、エコバッグの印刷面を平らにするためのプレス作業のみで、そのままダイレクトにエコバッグにプリントできます。生地にインクが染み込みやすく、印刷面は素材のもつ柔らかな風合いを保つことができます。白インクは使用しませんので、白色をプリントすることはできません。白色生地だけでなく、淡色系のパステルカラーなども対応可能です。
濃い色の生地で作ったエコバッグに濃色生地用印刷
白インクを定着させるための前処理剤(透明の溶剤)を使用します。一度目は白インクのみで、印刷面をすべて印刷し、カラーをのせるためのキャンバスを作ります。カラーを白の上にプリントしないと、生地に染み込んで印刷をしたのかもわからないくらい色が付きません。ですので、白プリントしてその上にカラーで印刷するため、二層の印刷面になります。印刷面は生地色の影響を受けませんので、発色がよいのが特徴です。濃色生地用印刷の工程はこちらです。
インクジェット印刷の魅力は?
1、版の製作代金がかからない!
データからそのまま印刷しますので版は作りません。そのため、版代もかかりません。少ない枚数の時にコストを抑えて製作することが可能です。
2、色数は無限のフルカラープリント!
写真やグラデーション、複雑なデザインでもそのまま再現することができます。手書きの絵なども印刷することができます。
3、生地に馴染んだソフトな仕上がり!
インクを吹き付ける形でプリントしますので、生地になじみがよく、やわらかい素材の生地の風合いをそのまま生かせます。
一方、インクジェットプリントの短所になってしまう点は・・・・
1、大ロット(製作枚数が多い)には不向き
大ロットの場合は、版が必要なシルク印刷のほうが、製作期間も短く、費用も安くなる場合があります。
※シルク印刷についてはシルク印刷とは?をご参考下さい
2、生地の色の影響を受けやすい
CMYK(C:シアン M:マゼンタ Y:イエロー K:ブラック)の4色のインクを吹き付けて作成するため、生地色に影響をうけやすく、色が沈みます。淡いグレーや生成りなどに印刷する場合は、生地の色が多少透けた風合いになり、作成したデータの色合いと違ってみえることもあるので調整が必要です。
(※白のベース印刷の上にカラー印刷をほどこす、濃色生地専用の二層の印刷方法で、発色よく印刷することができます)
3、段差に弱い
インクジェットプリンターの吹きつけは、できる限り近距離で行ったほうが、データに忠実に細かい部分も印刷できます。その距離はミリ単位で調整しています。印刷面にポケットや縫い目など、生地の凹凸がある場合は、厚みのあるほうの高さにあわせて印刷しますので、薄いほうの印刷部分は距離がでてしまい、印刷がぼけてしまうことがあります。
まとめると、インクジェット印刷のほうがメリットがあるのはこんなお客様です!
1、フルカラー印刷
2、小ロット
3、印刷範囲が小さい(印刷範囲サイズによって、金額が変わります)
自分でとった写真をTシャツにしてみたい!
お子様の描いた絵を作って卒園記念品のバッグを作りたい!
販売用のオリジナルバッグを製作する前に、お試しで少ない枚数作ってみたい!
などなど用途はたくさんあるインクジェット印刷です。
フルカラー印刷の中ではコストが安め
ただ、そもそもシルク印刷はフルカラー印刷ができません。そう考えると、エコバッグへフルカラー印刷できるのは、インクジェット印刷、転写印刷になってきます。インクジェット印刷の方が転写印刷よりも印刷コストが安いので、結果的には、フルカラー印刷したい場合は、なるべくインクジェット印刷で対応できるエコバッグを選ぶのがコストを抑えて製作することができます。
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